本文へスキップ

〜自らの専門知識を活用し、皆様のより良い生活の助けとなる〜

TEL. 055-921-5000

【平日 09:00〜17:00、土日祝日は休み】

本事務所 〒410-0851 静岡県沼津市宮町441−22≪詳しい地図≫

若葉町事務所 〒410-0059 静岡県沼津市若葉町17−28≪詳しい地図≫

遺言の執行と遺言執行者

遺言の執行とは、遺言の効力発生後、遺言の内容を実現するために必要な処理をおこなうことをいいます。

そして遺言執行者は、遺言の内容を実現することをその職務としています。
本来、遺言の執行は遺言者の権利義務の承継者である相続人が当たるのが適当ですが、遺言の内容によっては相続人間の利害対立、相続人・受遺者との利害対立等により公正な遺言執行が出来ない場合があります。
そのため、遺言の執行を行う者を相続人と別に指定し、適正・迅速な遺言の執行を行うことを遺言執行者の役割としたのです。

1 遺言執行者の選任

遺言執行者の選任は、つぎの3つの方法によります。

  1. 遺言で指定
  2. 遺言で第三者に指定を委託
  3. 家庭裁判所に選任を請求
    アまたはイによる指定が無い場合、または指定があったが指定された者が辞退・死亡等した場合に限り請求が可能です。家庭裁判所への選任の請求については、別稿 を参照ください。

民法(明治二十九年四月二十七日法律第八十九号)

第千六条  遺言者は、遺言で、一人又は数人の遺言執行者を指定し、又はその指定を第三者に委託することができる。
第千十条  遺言執行者がないとき、又はなくなったときは、家庭裁判所は、利害関係人の請求によって、これを選任することができる。

 

2 遺言執行者の地位・職務

遺言執行者は、相続財産の管理その他遺言執行に必要な一切の権利を有しています。一方で、相続人(包括受遺者も含みます。)に対して次のような義務を負っています。

  1. 遺言執行者は、選任後遅滞なく、相続財産の目録を作成して、相続人に交付しなければなりません。
  2. 遺言執行について相続人に対して善管注意義務を負います。
  3. 相続人から請求された時に事務処理の状況を報告する義務があります。
  4. 遺言執行の終了後に遅滞なく報告する義務があります。

民法

第千十一条  遺言執行者は、遅滞なく、相続財産の目録を作成して、相続人に交付しなければならない。
2  遺言執行者は、相続人の請求があるときは、その立会いをもって相続財産の目録を作成し、又は公証人にこれを作成させなければならない。

第千十二条  遺言執行者は、相続財産の管理その他遺言の執行に必要な一切の行為をする権利義務を有する。
2  第六百四十四条から第六百四十七条まで及び第六百五十条の規定は、遺言執行者について準用する。(「第六百四十四条から〜」というのは具体的には委任の規定に当たります。)

第千二十条  第六百五十四条及び第六百五十五条の規定は、遺言執行者の任務が終了した場合について準用する。(「第六百五十四条から〜」というのは具体的には委任の規定に当たります。)

相続人(包括受遺者を含む)は、遺言執行者の就任によって、相続財産の処分など遺言の執行を妨げる行為をすることは出来なくなります。

民法

第千十三条  遺言執行者がある場合には、相続人は、相続財産の処分その他遺言の執行を妨げるべき行為をすることができない。

 

3 遺言執行者の報酬

遺言執行者の報酬は次の方法によって定められます。

  1. あらかじめ遺言で定める。
  2. 家庭裁判所が定める。

民法

第千十八条  家庭裁判所は、相続財産の状況その他の事情によって遺言執行者の報酬を定めることができる。ただし、遺言者がその遺言に報酬を定めたときは、この限りでない。
2  第六百四十八条第二項及び第三項の規定は、遺言執行者が報酬を受けるべき場合について準用する。

第六百四十八条
2  受任者は、報酬を受けるべき場合には、委任事務を履行した後でなければ、これを請求することができない。(・・・)。
3  委任が受任者の責めに帰することができない事由によって履行の中途で終了したときは、受任者は、既にした履行の割合に応じて報酬を請求することができる。

 

4 遺言執行者の解任・辞任

遺言執行者が選任されると、家庭裁判所の関与なしには、その遺言執行者を辞めさせたり、遺言執行者自身が辞任することは出来ません。

民法

第千十九条  遺言執行者がその任務を怠ったときその他正当な事由があるときは、利害関係人は、その解任を家庭裁判所に請求することができる。
2  遺言執行者は、正当な事由があるときは、家庭裁判所の許可を得て、その任務を辞することができる。

バナースペース

ご相談から解決までの流れ