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1.独り身の叔父・叔母の老後について相談です。
(1)司法書士へのお問合せ
※実際の事例を組み合わせて作成したモデルケースです。
沼津市に在住のAといいます。
今日は、わたしの叔母Bに関する相談です。
叔母Bには子どもがおらず、連れ添いもいません。
身寄りとしては、叔母Bの姉にあたる私の母がいるのみです。
私の母は、ずいぶん前から認知症を患っており、今は老人ホームで生活しています。
私自身は三人姉妹ですが、2人の妹は東京・横浜に在住しており、これまで母の介護は私の担当でした。
叔母Bについては、近所に住んでいましたので全く疎遠というわけではないのですが、数カ月に1回程度、顔をあわせるぐらいの関係でした。
ところが最近、叔母自身も認知症と思われる症状が出始めて、私がサポートに行くケースが増えてきました。
さすがに2人(母と叔母)を同時にサポートするのは難しく、困っています。
(2)独り身の叔父・叔母に関するご相談が増加
冒頭のモデルケースは、当事務所(沼津の司法書士貝原事務所)で対応したケースを一般化したものです。
モデルケースにぴったりくる方もいれば、すこし家族関係は異なるけれど概ね同じという方もいらっしゃるでしょう。
この記事では、こうした悩みについてQ&A形式で確認していきます。
より具体的な問合せについては、つぎのような記事を用意していますので、こちらもご参照ください。
叔父・叔母の介護についてのQ&A
叔父・叔母の葬儀についてのQ&A
叔父・叔母の相続についてのQ&A
叔父・叔母の自宅についてのQ&A
2.独り身の介護・葬儀・相続の相談って増えているの?
(1)独り身の親族に関する悩みを抱える方

あまり親族のことを第三者に相談したくはないのですが、独り身の親族に関する悩みって珍しいことなんでしょうか?

珍しいことではありません。
当事務所でも、数多くのご相談をいただいています。
結婚観や家族観の変化は著しく、いわゆる団塊の世代(1947年から1949年生まれの方。昭和22年から24年生まれの方。)においても、お子様のいらっしゃらない方は多く見受けられます。
その下の世代においては、生涯未婚率の増加や夫婦のみ世帯の増加などは、ひんぱんにニュースでも報道されているとおりです。
そのため、独り身の親族に関するご相談(介護、葬儀、相続)は、明らかに増加傾向です。
(2)独り身の親族に対する「悩み」について

自分は、独り身の叔母の「介護」について悩んでいますが、他の方はどういった悩みを持っておられるのでしょうか?

やはり入り口としては「介護」に関する問題が多いです。
身体能力の低下により、動けなくなった。
判断能力の低下(認知症など)により、日常的なサポートが必要になった。
これによる精神的・肉体的・金銭的な負担は、まわりの親族にとっては大きな課題となります。
また、お元気な方であっても、ご自身が亡くなられた後の「葬儀」「相続」についてはどうしようもありません。
「終活という言葉をテレビや新聞で見て」「叔父・叔母の葬儀や相続が大変だという話を聞いて」ということで、ご本人やご親族が相談に来られるケースが多いです。
(3)なぜ司法書士事務所が「叔父・叔母と老後・葬儀・相続」について取り扱うの?

司法書士というと、土地や建物の登記に関する仕事という印象です。
どうして「叔父・叔母と老後・葬儀・相続」「独り身の方の老後・葬儀・相続」というテーマが関係してくるのでしょうか?

司法書士の業務分野が大きく変化しているためです。
十数年前までは、司法書士の業務としては、土地・建物に関する登記や、会社・法人に関する登記業務が中心でした。
ところが近年では、成年後見制度をはじめとする「財産管理に関する業務」の割合が増加しています。
そして、とくに成年後見制度に関係することで、たんに「お金や財産の管理をする」だけではなく「ある方の老後の生活全般をサポートする」こととなり、その分野における経験や知識を得るに至ってたという司法書士が多いのではないでしょうか。
(※成年後見制度は高齢者のためだけの制度ではありません。)
もちろん、個々人の司法書士によって取扱い分野は異なります。
財産管理に関する業務を全くしない司法書士も存在していますので、実際に司法書士に問い合わせをする際には、そうした分野の取扱いがあるかを確認された方が良いでしょう。
3.なにからスタートすれば良いのか?

とはいっても、いったい何からスタートすれば良いのですか?

まずは、相談してみるところからスタートするのが良いでしょう。
相談した結果、つぎのようなことが分かってくると思います。
- なにもしないとどうなるのか
- 介護保険などの既に用意されている行政サービスの活用
- 相続の「基本的な仕組み」を理解する。
- 葬儀について「本人の希望と費用」を把握する

基本的な流れ・仕組みを理解したうえで、皆さまの疑問・不安の解消に対して、具体的にはどうしたらよいのかを提案していくこととなります。
