ご相談・ご依頼から業務完了まで【相続登記(子が相続)】

ご相談・ご依頼から業務完了まで【相続登記(子が相続)】

2021年5月25日

この記事では、モデルケースを利用して「相続登記(子が相続)」に関するご依頼を、初回相談から課題解決まで、どのように進めていくのか確認していただくことを目的としています。

1.モデルケース

沼津市に在住のAさん。
同居していたお母様が亡くなり、お母様名義の土地建物を相続することになりました。

Aさんには兄弟姉妹が1人おり、富士市在住のBさんです。
お母様の相続にあたって、相続人はAさんとBさんの2人のみとなります。

2.初回相談の内容

HPをみて問合せをいただき、初回の打ち合わせは、当事務所にて行うこととなりました。
なお、事前に調整がつけば、ご自宅に伺うことや土日祝日に打ち合わせを行うことも可能です。

(1)Aさんの依頼内容

沼津市内にあるお母様名義の土地建物について、Aさん名義に変更したいとのご依頼でした。

遺産相続については、とりあえずAさんとBさんとの間で話し合いはついており、大筋での分割方法は決まっていました。

(2)当事務所からの確認事項

つぎのような事項を初回相談では確認させていただきます。

  • すでに亡くなられたかたも含めた親族関係の聞き取り(相続人を確認するためです。)
  • 相続関係確定のための戸籍の収集について
  • 不動産の所在や筆数
  • 他の相続人の居住地や遺産分割の方針
  • 不動産以外の遺産(預貯金等)の遺産承継手続きについて

初回相談の段階では、「わからないこと」「確定していないこと」もたくさんあると思いますので、いずれの事項についても、わかる範囲で教えていただければ十分です。

確認できる範囲で、費用概算をお示しするようにしています。

3.課題解決までの流れ

初回相談において、大まかな費用感をご提示し、了承いただいたうえで弊所での作業に入ります。

(1)当事務所での作業

当事務所では、相続登記(不動産の相続による名義変更)のほか、預貯金等の遺産承継業務も行っています。

今回のケースでは、預貯金等についてはAさんにて対応することとなったため、相続登記のみ、当事務所で行うこととなりました。
具体的には、次のような作業を行っていきます。

  • 相続人確定のための戸籍集め
  • 相続する不動産確定のための作業(固定資産評価証明書や名寄帳の取得)
  • 遺産分割協議書案の作成
    今回のケースでは、相続人間で大筋の話し合いがついていたために、最初から遺産分割協議書案の作成を行なっています。
    事案によっては、財産目録を作成してお渡しし、相続人同士の話合いで利用してもらったり、遺産分割協議書案を一応作成して叩き台にしてもらったりしています。
  • 相続登記の申請と完了書類の返却

(2)お客様に対応していただく作業

  • 相続人間で話し合いをおこない遺産の分割方法を決定する(遺産分割協議の実施)
    今回のケースでは、当事務所への依頼前に、すでに分割の方針が決定していました。事案によっては、分割方法の検討からはじまることもあります。
  • 当事務所が作成する遺産分割協議書への署名押印
    事案によって順番は前後しますが、当事務所にて財産目録を作成し、あるいは遺産分割協議書案を作成し、相続人の皆様にて遺産分割協議を実施していただきます。なお、遺産分割協議を代理人として行うことができるのは弁護士のみであるため、当事務所がお客様の代わりに遺産分割協議に参加したり、他の相続人と交渉することはできませんので、ご承知おきください。
  • 印鑑証明書の取得
    遺産分割協議書に添付する、相続人全員の印鑑証明書を各相続人に集めてもらいます。

4.対応期間

お子様のみが相続人となり、相続人の数も2~3名程度ということであれば、2~3カ月程度で業務完了となります。

時間を要するのは、「相続人確定のための戸籍集め」「遺産分割協議の実施」「遺産分割協議書への署名押印」といった作業です。

「遺産分割協議の実施」や「遺産分割協議書への署名押印」は、お客様にて行っていただく作業なので、このあたりのスピードが対応期間の長短に関係してきます。

なお、相続した土地・建物の売却が予定されているようなケースで、至急相続登記を完了させる必要があるという案件では、1~2週間程度で完了させることも不可能ではありません。
ただし、こうしたケースでは「戸籍収集」「遺産分割協議の実施」「遺産分割協議書への署名押印」など、お客様においても至急の対応を行っていただく必要がありますし、当事務所では割増料金をいただいての対応としています。