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1.モデルケース(成年後見制度の利用サポート)
(1)ご依頼内容 ~後見開始等申立書の作成支援~
富士市在住のAさん。沼津市に住んでいる母Bさんについて、成年後見制度の申立てを検討しています。
母Bさんは、Aさんら子供たちが実家を離れてからはずっと一人暮らしでした。
そうしたなか、母Bさんは自宅内で転倒、骨折してしまい入院することになったのです。病院での入院生活をおくるなかで、認知症の症状が悪化。自宅での生活が困難となったため、老人ホームへ入所することになりました。
Aさんとしては、施設利用料を捻出するために住んでいた実家(母Bさん名義)を売却することを検討し、知り合いの不動産屋さんに成年後見制度の必要性を指摘されました。
当初は、自分たちで申立て手続きをしようと裁判所に行ってみましたが、つぎのような事情から法書士に申立書類の作成を依頼することになりました。
〇 申立書や添付書類の量が多く提出書類が複雑であったため。
〇 Aさんが成年後見人等候補者になることを希望しており、その希望ができるだけ叶うように、
専門家のサポートを受けようと考えたから。
(2)内容の詳細
- 打合せは原則として当事務所で実施します。財産関係書類については、通帳等をAさんに持参していただきます。
- 診断書等については、当事務所が福祉関係者と連絡を取り調整します。
- ご本人様の状況確認のため、当事務所司法書士が、ご本人様の入居施設を往訪します。
- 「親族の意見書」については、申立人となるAさんに取得していただきます。
- 「後見人等候補者」欄には、Aさんの名前を記入します。
- 当事務所にて取得を代行できる書面は、当事務所にて代行取得します。
2.報酬モデル
上記のモデルケースでは、おおよそですが、次のような報酬内訳となります。
※当事務所の報酬については、消費税込みで表示しています。
※100円単位に切り上げで表記しています。
項目 | 当事務所報酬 | 実費(登録免許税等) |
---|---|---|
後見等開始申立書作成 | 120,000円 | 8,000円 |
戸籍等添付書類の取得 | 0円 | 1,400円 |
「登記されていないことの証明書」取得 | 0円 | 800円 |
小計 | 120,000円 | 10,200円 |
〇合計 130,200円
3.注意点
- ご本人の財産の多寡、ご本人や後見人等候補者に関する事情説明書の要否などにより、報酬は変動します。
- 当事務所報酬については、申立人様の資産状況によっては法テラス利用も可能です。ご相談ください。
- 戸籍等に関する費用(報酬+実費)は、請求先の市町の数や請求通数によって変動します。
4.司法書士に依頼するメリット
- 申立書類の作成にあたっては、成年後見人等が選任された後のイメージ、とくに親族後見人となることを希望する場合には、後見人としての留意点や法的義務についても確認しながら作業を進めていきます。
【参考記事:親族が後見人となることについて】 - 財産目録や収支予定表を丁寧に作成し、またご本人の状況を家庭裁判所に正しく伝達できるような書類作成を心がけています。
【参考記事:成年後見人選任の申立てについて】
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