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0.相続・終活分野での司法書士のサポート
相続・終活に関連して、当事務所(沼津の司法書士貝原事務所)が提供するサービスをご紹介します。
相続・終活に関係するサービスは、大きくわけると次のように区別されます。
- 認知症など人生の終盤期の法的課題に対応するもの
- 成年後見制度(法定後見)
- 任意後見契約
- 自身が亡くなった後に対する備えとするもの
- 遺言(自筆証書遺言や公正証書遺言)
- 死後事務委任契約
- 亡くなられた方の相続手続きを進めるためのもの
- 遺産承継サポート
- 相続登記
詳細については、下記の記事をご覧ください。
1.認知症など人生の終盤期の法的課題に対応するもの
(成年後見・任意後見など)
人生の終盤期においては、なんらかの理由で法的な判断能力が低下し、ご自身の生活環境を維持すること、ご自身の財産を管理することに困難を抱えるケースがあります。
たとえば、こんなケースを考えられます。
沼津市で一人暮らしをしているAさん(85歳)。
ちかくに身寄りはありません(東京に住む子どもが数カ月に一回、帰ってくる程度です。)。
数年前から認知症の症状がではじめましたが、ここ最近、その症状が急激に悪化してしまいました。
食事や薬の服用ができず、服も汚れたままです。
さらには悪徳な訪問販売の被害にあってしまい、家には、不要な着物や布団が積まれている状況です。
それなりに貯金もあるはずだったのに、お金の管理ができておらず、ガスや水道の料金の支払いが止まってしまっています。
認知症等による法的な判断能力の低下は、たんに「お金の管理ができない」という問題ではありません
日々の生活は、さまざまな判断の積み重ねであり、判断能力の低下は、上記のように生活環境の悪化(身体や生命の危険)にもつながりかねないことです。
こうした状況に対しては、成年後見制度(法定後見・任意後見)の活用が考えられます。
また成年後見制度(法定後見)は、たとえば相続手続きをすすめるなかでも活用を検討するケースがあります。
くわしくは、それぞれの制度の紹介記事をご覧ください。
(1)成年後見等の利用のための申立てサポート
(2)任意後見契約締結のためのサポート
(3)財産管理契約・見守り契約の締結サポート
(4)親族後見人をはじめとした方の業務サポート
(5)成年後見人・任意後見受任者等への就任
2.自身が亡くなった後に対する備え
(遺言や死後事務委任契約などの締結サポート)
一昔前は、「遺言」というと一部の資産家が作成するものと考えられていた時代もありました。
しかしながら、最近では「終活ブーム」や家族・親族関係の変化もあり、遺言を残す方や遺言作成を検討される方が増えています。
とりわけ「家族・親族関係の変化」は、遺言を残すべき人の増加につながっています。
たとえば、つぎのようなケースです。
- 複数の子供がいるが、1人の子供が実家で生活しており、その他の子どもは独立している。
⇒相続される財産の分け方を、あらかじめ決めておくほうが良いケースに該当する可能性。 - 夫婦であるが、子供がいない。
⇒兄弟姉妹への相続が発生するケース。遺言を残すメリットが大きい。 - いわゆる「おひとり様」である。
⇒とくに相続人がいないケースでは、遺言も含めた広い意味での終活を進める必要がある。
遺言は、遺産承継に遺言者の意思を反映する方法であると同時に、遺産分割協議を省略し相続人の負担を軽減する意味合いも持っています。
遺言の意味合いを理解し、ご自身の相続において「遺言を作成しておくことに、どのようなメリットがあるのか」を是非いちど確認していただきたいです。
一方で、遺言は法律で定められた形式を順守する必要があり、また具体的な内容においても遺言の内容を実現するプロセスや遺産の活用などを予想しながら作成していくことが求められます。
そのため、ときとして残された遺言が、法的に無効であったり、実体的な問題で遺言執行を進められなかったり、相続人にとっては非常に負担となる内容であったりというケースを、相続登記や遺産承継業務において経験しています。
そうした経験も踏まえて、形式的に有効な遺言を作成すること、遺言執行や相続財産の活用も見据えた遺言の内容とすること、これらに十分に留意しながら、皆様が遺言を作成するサポートを行っています。
遺言の作成にあたっては、当事務所をはじめとした法律専門職の活用を、是非ともご検討いただければと思います。
【参照記事:遺言の「ある・なし」と相続(兄弟姉妹が相続人)】
【参照記事:遺言の「ある・なし」と相続(子どものいない夫婦)】
また、ご自身がなくなったあとについては、相続だけでなく葬儀・埋葬について準備しておく必要があるケースがあります。
沼津市に在住のAさん(85歳)。
夫を10年前に亡くし、子どもはいません。
兄弟姉妹はいますが没交渉で、数十年あっていません。
自身が亡くなった後の葬儀や埋葬のことが心配です。
できれば夫の眠る菩提寺の墓に入りたいのですが、そうした手続きを誰に依頼すれば良いのかと困っています。
「家族・親族関係の変化」によって、こうした葬儀・埋葬への対応を準備する人が増えています。
こうした準備の方法の一つとして、死後事務委任契約というものがあります。
3.亡くなられた方の相続手続きを進める
(遺産承継業務)
相続が発生すると、亡くなられた方(被相続人)の財産は相続人に引き継がれます。
そして、複数の相続人がいる場合には、遺産分割協議を行い、最終的な遺産承継者を決定する必要があります。
遺産承継業務は、不動産・預貯金・株式などの各種財産を、被相続人から遺産承継者に引き継ぐ作業をサポートする業務です。
当事務所では、司法書士の中核業務であった相続登記(不動産の名義変更)をはじめとして、各種相続財産の名義変更手続きを代行しております。
ときとして遺産承継に関する手続きは相続人の負担となります。そのような場合に、相続人の負担を軽減するサポートができればと考えております。
【参照記事:不動産・預貯金・株式・投資信託等の相続について(遺産承継手続)】
4.相続登記
相続が発生すると、亡くなられた方(被相続人)の財産は相続人に引き継がれます。
複数の相続人がいる場合には、遺産分割協議を行い、最終的な遺産承継者を決定する必要があります。
そして、不動産(土地・建物)について、被相続人名義から遺産承継者に名義変更する手続きが「相続登記」です。
当事務所では、前提となる相続人の確定作業(戸籍の収集)にはじまり、遺産分割協議書の作成、相続登記の申請と、一連の手続きを代行することが可能です。
5.法定相続情報証明制度の作成
相続手続きの入り口として、相続人確定の手続きがあります。
法定相続情報証明制度ができるまでは、単純に「相続手続きに必要な戸籍を収集する。」だけでした。
法定相続情報証明制度ができて以降は、単に戸籍を集めるだけでなく、戸籍を収集したうえで相続関係説明図を作成し、これに法務局の認証をうけることができるようになりました。
こうして発行される「法定相続情報一覧図の写し」を利用することで、相続手続きの簡略化が可能となります。
当事務所では、戸籍収集から「法定相続情報一覧図の写し」の発行まで、法定相続情報証明制度に関係する一連の手続きを代行することが可能です。